酷な頼み。
私や父は、身近な家族を数人亡くしている。
この間、父の家に行った際、一人暮らしで万が一何かあった際には、いろんな情報を書いたノートがある旨伝えられた。
所謂エンディングノート?というものなのか。
自分が関わっている人、金融機関など、まだ途中だと言っていたが、ノートはすぐ側に置かれていた。
私は、ものすごく記憶力が無い。
更に、ものすごく拒絶する。
かなり前に、そんな私を見かねて、父はいろんな話をしようとしたし、実際にした。
でも私は拒絶し、うやむやなまま現在に至る。
昨日、何故か父に、そのノートに亡くなった身近な家族のことについて書いておいて欲しい、とメールした。
父は気が向いたら書く、時間がかかる、と返信してきた。
何故、今になって、父に酷な頼みをしたのだろう。
思い出すのはとても辛い作業だ。
でも、今がそのタイミングだと、その時思ったのだ。
一昨日の携帯充電切れで連絡が取れなかった騒ぎが、私の中で引き金になったのか。
父や自分の病気がきっかけになったのか。
父には酷な頼みだが、私はそのノートをいつか読むし、読む覚悟は出来てきているのかもしれない。